若者と共に取り組む地方創生 WACoでは研究成果を地域に届ける役割を

株式会社ミライノラボ

建築×予防医療のWACoに「地方創生」要素を加える

ミライノラボは、千葉大学における地方創生の研究成果を活用して2018年に創業した千葉大学研究成果活用型ベンチャーです。地方自治体や民間企業から依頼を受けて、地域課題へのソリューションを提案、企画し、地域に入って実践するコンサルティングを手掛けています。千葉大生を中心とした若者が「学生研究員」として事業に参画するところも特徴です。

WACoのテーマである予防医療・ヘルスケアと、われわれのテーマである地方創生は重なり合う領域があるので、コンソーシアムに参加することになりました。

千葉大学予防医学センター・健康都市空間デザイン学分野の花里真道准教授と当社代表取締役CEOの田島翔太は、千葉大学で建築学を学んだ先輩後輩に当たります。花里先生は建築に予防医療や健康を掛け合わせた領域、田島は建築に地方創生や自然エネルギーを掛け合わせた領域が専門です。WACoが発足する際、花里先生がミライノラボをコンソーシアムに誘ってくださいました。

WACoにおいて、当社は主にアウトリーチの機能を担っています。WACoや千葉大学が研究開発した健康増進に資するプログラムや、ハードウエアのデザインなどを、自治体や企業に紹介し、社会実装につなげています。まず地域のニーズや課題をヒアリングして、それに合うソリューションがWACoにあれば積極的にご紹介しています。

長柄町に健康増進ソリューションを提案

ミライノラボは会社設立前から、そして設立後も、千葉大学と密接に連携してきました。WACoの枠組みでの成果に限定して語ることが難しいのですが、当社と千葉大学のコラボレーションの例をご紹介します。

例えば、千葉大学とリソルグループが千葉県長柄町で進めている大学連携型の日本版CCRC(生涯活躍のまち)事業に、当社も協力しています。本事業は、同町にある体験型リゾート施設敷地内で、「住むだけで健康になる」をテーマとした地域をデザインするものです。

当社は以前から長柄町の地方創生に携わり(※代表取締役CEOの田島は2018年に長柄町タウンアドバイザーに就任)、移住・定住パンフレットの制作協力や特産ドリンクの開発協力、セミナーやワークショップなどを手掛けてきました。このCCRC事業に関しても、千葉大学と地域をつなぐお手伝いをしています。

最近では、社会参加や外出頻度向上につながる、移動型のオフグリッド空間「エコキャビン」を開発し、長柄町で実証実験をおこなっています。エコキャビンをカフェ仕様にし、学生がコーヒーを淹れて地域住民と交流しています。このように研究と地域のつなぎ役を担っています。

以上のように、当社は研究を地域に実装するアウトリーチ機能を担う研究成果活用型ベンチャーです。今後、WACoに続くオープンイノベーションの枠組みが生まれたときに、有望な大学発のベンチャーが参画する手助けになりたいと思います。

※部署・役職名は取材時(2023/6/8)のものです


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